罪人志望
Izm

夜の終わりを感じない日は
どうしても あなたの声を聞きたい
じゃなきゃ アタシの存在価値は
もう、見失うほどちっぽけで。

強く望んでいたことさえも
目前で恐がるなんて
アタシは弱かったことを
今更認められないから。

あなたの記憶を消して
それだけで変われるなら
アタシは罪を犯さぬまま
不器用さを曝け出す

だから
あなたが消えちゃう前に
ちゃんと教えて欲しいの。

真実など頭の中では
溢れそうで
ちょっとは疑ってみせるけれど
不幸が向こうからやってきても
嘲笑うだけで通り過ぎるはずだった。

何処から間違えた と問うならば
二年前のあの涙を きっと
アタシは無視したまま手招いて
そこから崩れ出したのでしょう。

嘘が渦巻くことさえ
わかっていたはずなのに、
疑う心も枯れて
何を求めろと言うの?

光を信じて
朽ち果てろって言いたい?
あぁあぁ。


二年前の涙は消え失せ
やがて殺意へ変わることさえも
アタシはこの目でうつしているわ
証言も出来ない 弱虫が。


逃げ出すことも出来ずに
助ける勇気も無いの

思い通りの人生が
つまらないと思えたのは、
アタシは きっと
満たされていたのだろう

何もかも失った今
殺意だけ抱えて
あなたと同じ道を
歩んでゆくのだから


絶体絶命
アタシは罪人でありたい
あぁあぁ。




自由詩 罪人志望 Copyright Izm 2008-07-08 02:08:52
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