コインロッカー
そらの とこ
与えられた番号は
000040000
1億あろうかというコインロッカーの
その中の40000番目のロッカーが
私の自由であった
そのコインロッカーに
昨日のストレスを詰め込むこともできる
明日の憂鬱を詰め込むこともできる
今日の
あ、やっぱやめた。
この鍵で開けよ
と言って000040000番の鍵をくれたじぃさんは
今誰に鍵を渡してる?
ところで
コインロッカーはどこ
駅前の広場にロッカーがいた
ジャンジャカジャン イエーイ
周りの景色とは似ても似つかないロッカーだ
演奏が終わったところで気持ちのない拍手を小さくし
ちらちら鍵を見せ付けた
ロッカーの目は空ばかり見ていた
空
その向こうにあるのかな?コインロッカー
多分上下左右のどれかのロッカーにあなたがいるね
だから早く見つけたいんだ
000040000
その時フゥワと風が吹いて
鍵をさらって行った
サラララ消えていく鍵
もう鍵に触れることはない
じぃさんに会うことも
コインロッカーに会うことさえもない
でもそれでよかったのかもしれない
私を仕舞う
000040000
今何も仕舞うものなんてないから
明日にはじぃさんのこともコインロッカーもロッカーも忘れちゃえ