不味いもの / 自我
beebee




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不味い!?

自分の胃で消化できないものがあるとは
思わなかった。
赤黒い液体が身体の中心を占め、
全てが分解する時だ。
堅く黒く収縮するもの
心の芯は絶対零度の堅さで、
全ての者を拒絶した。

**

不味い!?

自分自身を分解し始めたそれは
繊毛(ニコゲ)を伸ばし吸収するそれは
全ての物は分解され吸収されようとする。
赤黒い液体は群青色へ変化して行くそれは
ぐるりと眼球を転がし、
顧みる自分の歴史を
遠く目指し、
忍び寄る影に
明るく眠る眼球は
眼を剥いて見開ける。

***

不味い!?

酢酸は作り出す夢に沈む夕日が
黄色い目蓋を落とす時、
赤黒い塊は芯となって
ころりところがり、
ころがり回転する。
荒唐無稽な想念が爆発する想いの内、
何の記号か、
解読を試みる己の心、
赤黒きものは塊(カタマ)って転がり、
眼球を転がす。








実証するもの / 伝えたい想い
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自由詩 不味いもの / 自我 Copyright beebee 2008-07-07 21:57:35
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