ささやき色
Izm
風の中に浮かぶ 涙を見た
夕暮れに染まりながら
きっと私は 待っていた
紅葉のような深紅のルージュ
長い髪は あなた色
柔らかな声は もうひとりの私
さあ 迎えに来て
今宵は熱く本能のままに
まだ見ぬ素顔は遠く浮かぶ
雲のように掴めない
どんなにもがいても
海辺の記憶は離れない
ふたつのグラス
割れた破片が呼んでいる
あなたの愛に泳ぎ疲れて
眠るように揺られていた
いつか出会うでしょう
その時には
もう届かない
私は此処よ
私は何処に・・・?
ささやき色の日々に抱かれて
あなたは眠り続ける