えいえんが生まれるまえに
ねことら

きれいな名前をもらった
壊れないように
ちいさく口ずさむよ
動かない両足を
なげだしたまま



今夜も
きみは訪ねてこないね
夜のじかんは
やさしく騒がしくて
フラスコの中にいると
すこし、ひとりだから



まだ、わたし
なにもしらない
なにもしらないよ
夕日の沈み
朝焼けの鳥のはばたき
きみの声や
手のひらの温かさ



用意された椅子は
やっぱり、ひとつだけ
そのしずかな冷たさを
すわって感じるよ
ゆくあてのないゆめ



えいえんなんて
なくてよかったね
はじまりだけでよかった
きっと、わたしは
まだ
生まれてもいない











自由詩 えいえんが生まれるまえに Copyright ねことら 2008-07-05 10:49:36
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