ベクトルはどっちに
秋也

最高でありたいことと
最低であり続けたい自分が同居し
今日もベッドの中で震えている
気づくと
電気を消した程度の闇に
飲まれて
抱かれて
溶けそうだから
いつも声を出さずに
泣き続ける
意識が途切れるその時まで
最高であることと
最低をキープすることは
同居していて
あらゆる劣化に怯えては
冷蔵庫から冷凍庫へと
精神と能力を凍らせる
メンタル&スキル
寝返りをうっては
ベッドのスプリングが
きしきしと軋むから
最高と最低が波うっているよう
部屋に入ってほしくて
抱き上げてほしくて
ただ頭を撫ぜてほしくて
いつも思う
どこかで朝日に焼かれて
コーヒーを飲みたい
ホットorアイス
それともフリーズ
ダウンする
昇っていく
月orサン
私は最高だ
そして残念ながら最低だ
自分の中の玉子を割って目玉焼きが作れない
いつもぐちゃぐちゃに混ぜたスクランブルエッグ
塩を振って召しあがれ
眠い
だるいから
あと10分
最高のコーヒーが飲めなくても
あと5分
そしたらきっと起きるから




自由詩 ベクトルはどっちに Copyright 秋也 2008-07-04 02:46:28
notebook Home