きんの羊
れんげ

とおいとおいむかしから
ほしぞらの中に
ぼくたちは住んでいて

三年にいちど
地上へ水を飲みに降りる時は
ロープを一本垂らし
それを垂直に降り
まる三日間かけて
水場に到着する

きみはきっと
きんの羊なんてみたことはないんだろうけど

上からきみのことをみてれば
泣いたり、いじけたり、あわてたり、じたばたしてるきみのことが
すごくかわいくて
だきしめてやりたくなるわけさ

だから水場にいちどきてみるといいよ

ぼくたちは
きん色の毛にくるまって
青いひとみに青い空をうつして
みずみずしい気持ちできみをむかえてあげよう

ブラックホール付近でみつけた
赤い、ちっちゃな惑星のペンダントをみせてあげるさ

夜になったら
そのひかりがきみを起こして
ここへ導いてくれるかもしれない

まあ、その日がくるまで
きみはベットの上で
羊のかぞえうたでもしてたらいい

もちろんぼくたちのこともかぞえてくれよ

とおいとおいところから
いつもきみをみてるから
あんしんしておやすみ




自由詩 きんの羊 Copyright れんげ 2008-07-03 20:52:42
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