二十四歳
1486 106

二年後の自分が夢の中に出てきた
相変わらず品出しばかりしていた

学生気分も抜け切らないまま
いつの間にか七月になっていた

チーフは自分より早く仕事を始めて
自分より遅くまで仕事を続けている
そんな人物になりたいと思い
なれるかどうか不安でもある

先輩になるってどんな感じだろう
文科系だから曖昧だったけど

怒らない人が優しいとは限らないし
怒ってばかりが厳しいとも限らない

どんな風に後輩と向き合えば
頼られる存在になれるんだろう



五年後の自分を想像してみろ
会社の研修でそう言われた

時間なんてあっという間に過ぎてゆく
これからは今まで以上にハイペースで

がむしゃらに働くだけなら
角を立てずに働くだけなら
それはとても楽だろうけど
結局何も身に付きはしない

経験だけじゃ知識は得られない
知識だけじゃ経験にはならない
すべては自分の心持ち次第
もう子どものままじゃいられない



二年後の自分が夢の中に出てきた
相変わらず品出しばかりしていた

与えられたことばかりしていたら
二年なんてあっという間さ


自由詩 二十四歳 Copyright 1486 106 2008-07-03 19:31:25
notebook Home 戻る