家政婦
1486 106

朝は新聞越しの会話
返ってくるのは相槌ばかり
退屈そうな表情はまるで
鏡でも見ているみたい

コーヒーには角砂糖を二つ
多くても少なくても文句を言う
飲み干した後はカップも洗わず
無言でどこかへ出掛けてしまう

愛してるって言ってくれたのは
何年くらい前になるかな?

ちゃんと私のことを見て
ただの家政婦じゃないんだよ
仕事の合間の5分でいいから
私のことを気に掛けて


手伝ってくれるのはゴミ捨てだけ
休みの日はゴロゴロ寝てばかり
自分の部屋も掃除しないくせに
物がなくなれば文句を言う

プレゼントを買ってもらったのは
何年くらい前になるかな?

ちゃんと私のことを見て
ただの家政婦じゃないんだよ
眠る前の一瞬でいいから
私のことを気に掛けて


たまには一緒にどこか行こう
忘れていた気持ちを思い出そう
ただの家政婦じゃないんだから
放っておいたら罰が当たるよ


自由詩 家政婦 Copyright 1486 106 2008-07-03 12:49:00
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