掴む
乱太郎

掴む

あなたをしることは
太陽をつかむよう

刻んだ空の破片を
脇に抱えて
あなたを見つめると
丘の上の鐘の音が七色に飛び散っている

あなたはいつもそこで
わたしはいつもここで

あなたは何も話してくれない
宝島を探すように
自分に戸惑いながら
独り漕いで行かなければいけない

あなたは遠くで
それでも
せめて
吐息を感じるところまでと


雲に覆われても


あなたをしることは
太陽をつかむよう




*




 空のいろ

いままで
どこにいたのだろう
さっきまで
どうして気がつかなかったのだろう

空のいろを
胸に溶けてしまいそうな
澄んだあおさを
知って

うれしかった



自由詩 掴む Copyright 乱太郎 2008-07-02 20:30:15
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