チャコールグレー
udegeuneru

雨がざあざあ降り続ける、6月の空
赤みを帯びた灰色の鉛
錆び付いた鉄のかたまり
そんな空。
俺は部屋でじっとしていた。

みんなに暖かい目で迎えられて
うれしくてありがとうって思うけど、
本当はちょっとむなしい。

人生を例えるなら花がいい
委ねきって生きているから

なんか自分とはそういう風にもできてなくて、
こうやって
一抹の寂しさとか空虚さを言葉にかえて
宙に投げて溶かすから
部屋がじっとりしていく。

ベランダで跳ね返る雨が
ときどき窓を打ってその音が、
昨日の自分の声みたいでうるさい。

心に沁みる歌が聴きたい
例えるなら花のような

透明な水にも
にごった水にも
姿を映すことはできる

まあでも、
全部俺とは関係のないことか

そんなこともないか

どよめく空で
雷は自分自身をうつんだ






自由詩 チャコールグレー Copyright udegeuneru 2008-06-29 22:55:56
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