富の分布データ
A-29

「世界がもし百人の村だったら」の中で語られている「6人が全世界の富の59%を所有し、その6人ともがアメリカ国籍」という一文を知って以来、その富の定義やその6人の具体的素性などに興味をもった。

いずれそうしたことがネットでも取りざたされるだろうと期待していたところ、次ぎのサイトに出会った。「世界の富」というキーワードで検索しヒットしたのだ。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-12-07/2006120706_01_0.html

国連大学世界経済開発研究所が2006年12月5日に発表したものだ。

「二〇〇〇年の世界の家計資産の総額は約百二十五兆ドル(約一京四千三百七十五兆円)で、世界の国内総生産(GDP)合計値の約三倍にあた」るそうだ。

家計資産とは家計、企業、政府などに区分された経済主体のうちの、家計に帰属する金銭・土地・家屋・証券などの経済的価値の総称ということになるのだろうか。

「最も裕福な1%の人々が世界の資産の40%を保有している」ということの「世界の資産」とはこの家計資産のことなのか?

「その一方で総人口の半分の貧しい層の人々が所有する資産を合わせても、世界の家計資産の1%にしかすぎない」というのだから、前述の「世界の資産」とは「世界の家計資産」のことに違いあるまい。

また、「この研究は世界のすべての国、および個人資産のすべての主要構成要素(金融資産や負債、土地、建物、その他の有形財産を含む)を調査対象としたもので、これまで行われた個人資産に関する研究のうち最も包括的なもの」という。けっこうな研究である。

「世界は裏の世界を知らない、世間一般の人々が想像しているものとはずいぶん違った人物によって動かされているのだよ」
ベンジャミン・ディズレーリ英国首相(1868年,1874年〜1880年)

次の興味はこの「最も裕福な1%の人々」の具体的素性と、その人々とG8との関係などである。


散文(批評随筆小説等) 富の分布データ Copyright A-29 2008-06-29 00:03:29
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