慰霊
たもつ

ありがとう
僕らの朝食
光あふれる幸福な食卓に
小型の爆弾は落ちた

ばらばらになって美しく輝く体を
ひとつひとつ拾い集め
元に戻していく
どちらのものかわからないところは
昔のように二人で仲良くわけあった

ありがとう
これから郊外の量販店まで
日用雑貨を買いに行く予定だった
ありがとう
今日、命として認められた
ひとやものたち

黙祷しようとして
どうしても瞼だけが
見つからなかった



自由詩 慰霊 Copyright たもつ 2008-06-25 15:47:59
notebook Home