牡牛座O型六白金星
板谷みきょう

愚痴や泣き言を言うつもりはないけれど
一つ、また一つと 朝な夕なに
不意打ちを掛けて棘を持った出来事が
半ば憂さ晴らしのように突き刺さってくる

梅雨の無いはずの北海道の
濡れない程の霧雨を思うと
滅多に降ることのない雨のせいか
心が弾むはずの一日がなぜか侘しく

際立てて辛気臭い雨が
悪いわけでもなかろうものを

こんな風に
見知らぬ誰かを思って心を痛めたことや
泣き続ける羽目になるのは久しい

こんな風な切なさは
生き抜く勇気以外に必死な愛がなければ
生まれない。・・・らしい。

女々しく暮らすことで
諍い争わない穏やかな生活を続けられるのなら
それを信じて我慢して
貧しく慎ましく暮らすのも
恥かしいことではないだろう

・・・

寝ている時に耳の穴から這い出て来ては 
眠りに泣いた涙を舐めるそんな虫が
頭に住みついているけれども。


自由詩 牡牛座O型六白金星 Copyright 板谷みきょう 2008-06-16 14:21:33
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