空。
月夜乃詩音

仄暗い空を眺めながら焼酎を一口
煙草の紫煙が空を流れていく

鳥の囀る唄が聞こえ もう朝になるのかと
恐る恐る朝陽が空の色を変えて

変わらないものなんてないのだろうかと
独りもの思いに耽りながら焼酎を一口
煙草の紫煙が空へと旅に出る

こんな何気ない朝でも昨日とは違うと
細微な変化に戸惑いつつも
やはり昨日とは変わらない今日が始まるのかと

変わらないモノと変わっていくモノに
少しの嬉しさと少しの悲しさが込み上げてきて
焼酎をぐいっと一口

名残惜しそうに空を見つめても焼酎は戻らない

恐る恐る変わる空に景色、時の流れ

煙草の亡骸から紫煙が朝焼け空へと消えて往く


名残惜しそうに、空を見つめても…





自由詩 空。 Copyright 月夜乃詩音 2008-06-15 10:49:48
notebook Home 戻る