いばら姫
月下美人

ハシバミの枝から
膝頭をつたい
たらたらと流れる
経血の艶
頬を刺す紅の
口許を拭う銀のいと
ゆっくりと迷宮を搦め
鋼鉄の綾で縛りながら
血潮の徒花を捧げ
甘い毒を流し込む


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自由詩 いばら姫 Copyright 月下美人 2008-06-13 22:40:25
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