シャガ
AB(なかほど)



少し湿ったね と
旧道沿いの
あしもとのほうから
梅雨のにおい と
祖父のにおいがした


ふりかえると
あたり一面にシャガの花

思い出すひとがいるから
咲くのだろう


もう一度ふりかえると
祖父の家

明日から空家となる








    


自由詩 シャガ Copyright AB(なかほど) 2008-06-13 00:39:31
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