シフクセンタク
北大路京介

駅ビルのミラーに夕陽が泳いでメールが飛び込んだ
都会の炎が抱き合う声を 早足で抜き去った

分解されてく真夏の星じゃ
不安や嫉妬の波から明日を予測してやいないか

楽しいこと
面白いこと

うまく選んで
だいじに選んで

愛されること
愛せそうなこと

幸せであるならばいいよ 君が



震えるココロに脈打つリズムで希望を巡らせた
剥がれた理性が生み出す汗を 青空で拭き取った

苦い味のする困惑の星じゃ
痛みや恐怖の風から明日を予測してやいないか

楽しいこと
面白いこと

うまく選んで
だいじに選んで

愛されること
愛せそうなこと

幸せであるならばいいよ 君が


 埃を払って 垢を落として
 洗い流して 無くしたものを戻して
 爽やかに 清らかに ゆとりをつくって
 磨いて おだやかに 落ち着いて


楽しいこと
面白いこと

うまく選んで
だいじに選んで

愛されること
愛せそうなこと

幸せであるならばいいよ 君が


 見上げた世界に 昨日の雲を探していないか
 ボタンを掛け違えたりしてはいないさ
 水たまりのページをめくれば 6月も桜まで紙ヒコーキが飛んで行くよ



自由詩 シフクセンタク Copyright 北大路京介 2008-06-07 12:52:34
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