愛について 〜贖罪の人〜
服部 剛

息を吸うては、吐き 

息を吸うては、吐き 

ヘッドフォンで塞いだ 
左右の耳に流れる
素晴らしいメロディ 

( 魂 )の、充電。 

自らもうたいながら 
日常へ踏み出す、足。 


この手紙を読んでいる 
あなたがもし 
言葉にならない呵責に 
自らの腕を切り刻みそうになったら 

次の余白に 
心の奥に隠していた 
どんな言葉もそのままに 
打ち明ければいい 



「 







                   」 



この余白に 
遥かな昔、遠い異国で 
十字架に掛けられ 
頭を垂らし 
瞳を閉じた人が 
うっすらと隠れています 

昔、私が間違いを犯し 
どうしようもない自らを醜く思い 
打ちひしがれていた暗夜に 
その人は、閉じた瞳で、云いました。 


「 わたしはお前の為に、いのちを棄てる 」





自由詩 愛について 〜贖罪の人〜 Copyright 服部 剛 2008-06-04 00:24:37
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