シーフードピザ
青木龍一郎

僕のクラスの女子全員が力を合わせて「僕のために」つくってくれた
シーフードピザを独り占めしたいんだ。



女子達が
みんなで
シーフードと
苦戦してる


その間
僕は別室の
待機ルームで
一人
ランランと目を輝かせて
一言も喋らず
ずっと
ピザが焼きあがるのを
待ってるんだ





そんで食べんの。





クラス委員長の村田さんとか
最近、髪を染めた端木さんとか
この間、国語のテスト中におもらしした愛川さんとか
いつも右腕に包帯をしてる豊田さんとか



記事からつくってくれた
SEA・FOOD・ピZA


不味くても
涙目で「おいしいおいしい」って言って食べる。
マジで。
その後、トイレで吐く。
そんで、トイレの個室の中で何故かちょっと笑う。










大きいリヤカーの中に
クラスの女子全員詰め込んで
僕がそれを自転車で引っ張る。
そのまま、僕がみんなをどっか外国の南の島へ連れて行く。

途中で足が壊れて、脳神経に異常をきたしても
構わず南国へ行く。




そして、そこで一生を終えるのだ。


自由詩 シーフードピザ Copyright 青木龍一郎 2008-06-02 22:34:32
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