シーフードピザ
青木龍一郎
僕のクラスの女子全員が力を合わせて「僕のために」つくってくれた
シーフードピザを独り占めしたいんだ。
女子達が
みんなで
シーフードと
苦戦してる
その間
僕は別室の
待機ルームで
一人
ランランと目を輝かせて
一言も喋らず
ずっと
ピザが焼きあがるのを
待ってるんだ
そんで食べんの。
クラス委員長の村田さんとか
最近、髪を染めた端木さんとか
この間、国語のテスト中におもらしした愛川さんとか
いつも右腕に包帯をしてる豊田さんとか
が
記事からつくってくれた
SEA・FOOD・ピZA
不味くても
涙目で「おいしいおいしい」って言って食べる。
マジで。
その後、トイレで吐く。
そんで、トイレの個室の中で何故かちょっと笑う。
そ
し
て
大きいリヤカーの中に
クラスの女子全員詰め込んで
僕がそれを自転車で引っ張る。
そのまま、僕がみんなをどっか外国の南の島へ連れて行く。
途中で足が壊れて、脳神経に異常をきたしても
構わず南国へ行く。
そして、そこで一生を終えるのだ。