しろい女
服部 剛
週末の夜
目の前に
しろい女のゆれるのを
眺めている
( 何故、こうして新たな命は生まれる・・・? )
ふいに思い
自らの内に仕組まれた欲望も
馬鹿らしく
目の前に
黒髪のほつれた肩も透けてゆく
しろい女の幻
外に出ると只、
夜の街明かりと
傘を差した独りの男を映す
水溜りに広がる
幾重もの水の輪
( もっと大切なことが、あるんじゃないか・・・? )
夜空から落ちて来た
一滴の雨が
酔い覚めの首に、つめたい。
自由詩
しろい女
Copyright
服部 剛
2008-05-31 10:30:02
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