姿勢
たもつ


言葉と
拙い花瓶の
間に
めり込んでいる
弾丸
ある日ふと、音もなく
内戦が始まった日
わたしは回転扉の外で
小指に満たない大きさの
硬い虫をいじっていた
失望し
憤怒し
持っていないからと
人を嘲り
人に嘲られ
それでもわたしは
ただひたすらに
薄っぺらな
祈りの姿勢をしていただろう


自由詩 姿勢 Copyright たもつ 2008-05-30 06:24:22
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