立ちん坊と雲
冲克。
車の誘導業務をする立ちん坊の夏は、辛い。
制服は、脱ぐ事が出来ない。
持ち場から離れる事も出来ない。
太陽から逃げる手はない。
雲よ、大空の雲
8月の太陽の光をお前の衣で包んでくれないか
うすくてもいい、あのギラギラだけでも包んでくれたら
私は、私が飼っているひばりを君に紹介しょう
声もいいぞ、姿だって美しいぞ
どうか太陽と話して何とかしてくれないか、太陽が嫌いなわけではない。
今年の8月の太陽は老人の私には、あまりにも強すぎる。
20年前なら日焼けが、かっこいいと思ったかも知れない。
おもいきり汗を流す事に快感があったかもしれない。
でも、今の私には太陽のギラギラだけは、もう耐えられなくなってしまった。
8月の太陽に雲のすだれを掛けてくれ。
午後の3時間だけでいい、雲よ衣を広げてギラギラを柔らかくしてくれ
きっと、恩にきるよ。
自由詩
立ちん坊と雲
Copyright
冲克。
2003-09-09 21:01:34