あさっての新聞
ジム・プリマス

夢をみた

影のない夢

脈絡もなく

断片ばかり

夢の最後は

あさっての新聞を手にして

冷や汗をかいている自分

不安な焦燥に身を焦がして

紙面に目をやると

死亡欄に自分が敬愛する

高名な小説家の名前を見出して

もしこれが現実になればどうなるのか

と不安にかられたところで目が覚めた

でも部屋のガラステーブルに目をやって

また背筋が凍りつく

そこにはぱりっとした新しい新聞がおかれていて

手に取ると日付はまだあさってのままなのだ

そこにはいろいろな災厄が載っているにちがいなく

結局、俺はそれに目を通さないわけにはいかない

それらの災厄は現実に起こるなら

そこからは決してのがれられないのだ

不安の象徴のような新聞を手にしたまま

途方にくれている

(ポエニーク 即興ゴルコンダ投稿)




自由詩 あさっての新聞 Copyright ジム・プリマス 2008-05-24 01:59:10
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