あなたの花
はるこ


囚われる
囚われる
今 あなたに囚われている。


囚われている
囚われている
あなたのやさしい瞳に魅せられて。


あなたの希望はなに?
自分のしあわせ?
それとも、わたしに対する世界からの追放?


ただ見ているだけで良かったのに
あなたはおおまたで歩いてきて、
わたしが懸命に立ててた壁取っ払って、
心にまっすぐ入ってきた。


こういう気持ちなんて要らないのに
溺れてしまうって分かってたのに。
その癖今日なんて話しかけてもくれない。
芽は出たところなのに土砂降りが降ったみたいよ。


気付いたのは
あなたがいつも水をやさしくかけてくれてたこと。
わたしはあんまりしてなかったね。


あなたの芽は誰のために育とうとしてるの?
入ってきたからってわたしのためとは限らない。

けどね、あなたの花がどんなのか知りたいから
明日はじょうろ持って行くね。

そして、明日こそわたしにも水をちょうだい。


育ち始めた芽は
土砂降りでもかんかん照りでも
少々のことじゃへこたれないから。
あなたへの想い、大切にするから。


明日こそ、水をちょうだい
水をちょうだいね。


自由詩 あなたの花 Copyright はるこ 2008-05-24 00:15:35
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