明日の事
プル式

透明カプセルが僕を飲み込んだその日
僕の存在感は消えたらしい
それからというもの
仕事は勝手に机に来るものをこなし
誰かと話す事も無く
終業時間にタイムカードを押す
家には猫がいるが
僕が解らないらしくて
寂しいだろうから引取りに来て下さいと
友人に手紙を書いた
ひと月程すると
会社から僕の席が消えていた
まあもっともだ
そう思えたから腹は立たなかった
ただ明日からどうしようかと
そう考えていた


自由詩 明日の事 Copyright プル式 2008-05-21 11:36:10
notebook Home