告白‐海に捧ぐ‐
緋月 衣瑠香
本当に馬鹿馬鹿しいね
1時間も歩いて
君に会いに来たなんて
お陰で足にマメが出来ちゃった
家まで帰れるかな
あーあ
本当に疲れた
もう、ずっとここにいたい
せめて少しだけ
君の声を聞かせて
午後4時過ぎの太陽
凪ぐ君を照らす
ちゃぽんちゃぽん
テトラポッドにぶつかる音
私の心を揺さぶる音
君はいつだって優しいね
こんな私さえも受け入れてくれるんだもの
また一段と君に惹かれていく
こんな片思いは
いつまでも続くのかな
でも、嫌じゃないよ
だって君が好きだから
あ、ついに言っちゃった
うん
大好きだよ
じゃあ、帰るね
足のマメが潰れてなおったころにでも
また、君に会いにくるよ
ばいばい