独りで居て
beebee



疲れた後の浅い眠りのように
私を誘う女の手よ。
私を誘わないでくれ、
私は弱き男なれば。

死の後の深い眠りのように
私を見つめる女の目よ。
私を傷つけないでくれ、
私は馬鹿な男なれば。

今日も独り、
皆の寝静まった寮に
幼児の瞳を輝かし、
いじけた手足を伸ばす時、
心は嵐の後の蜘蛛の巣のように
暗く重たい雫(しずく)を抱えている。
糸を引き
雨滴が私の心を闇に繋ぎ止める。


自由詩 独りで居て Copyright beebee 2008-05-18 02:44:01
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
新・純情詩集