風花(かざはな)
相良ゆう







いつも
 笑っている
彼の

物憂げな

 横顔

  冷たい

雪の降る
 夜に

舞い降りた
 空気のように



流れて 
 溶けて 
消えていく

さらさら
 凍る
  カラッポの



移ろい 
  漂い 
 沈んでいく
 
  艶やかに
 透く
  ガラスの
    瞳



抱きしめて
 しまったら
消えてしまいそう


 代わりに
そっと
 ふれて


  悲しみに

   濡れた風花を

はかなく

  悴むゆびさきで









自由詩 風花(かざはな) Copyright 相良ゆう 2008-05-16 01:51:21
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