杭
Etuji
立ちすくむもののようにあるが
けっしてあきらめてはいない
落日の光をあびて
すてられたもののようにあるが
決意のはての姿なのだ
清涼な空気をさいて
鳥がなくとき
景観のさけめから
あふれだす不安を
地にふかくささえつづける
不動のまま
望郷の姿勢で
ただはるかかなたの海を
のぞみつづける。
自由詩
杭
Copyright
Etuji
2008-05-14 20:51:04
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