前夜
唐草フウ

 
水の上にアズキ大の、血豆がういていて。
そっと手に取ればペシャとなり。
不安はつぶれず、つぶさず

深い森の映画を見たあとからねむくて眠くて
気を失うように寝てたのに
まだ 眠い


(わたしはずるい人です、どこがどうずるいかもわかっていないんです。だからハードルも低いんです、自分で低くしているのを、分からないふりをして)

片方じゃ満たされないから
左右に落ちる陽を
視界のどこかに入れている
布越し
だまって斜めに
みている

もう少ししたら、熱の上がる気配がして
こたえが見つかるまで
不安になって
ゆがんだ
豆球




自由詩 前夜 Copyright 唐草フウ 2008-05-14 18:20:30
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