前夜
唐草フウ
水の上にアズキ大の、血豆がういていて。
そっと手に取ればペシャとなり。
不安はつぶれず、つぶさず
深い森の映画を見たあとからねむくて眠くて
気を失うように寝てたのに
まだ 眠い
(わたしはずるい人です、どこがどうずるいかもわかっていないんです。だからハードルも低いんです、自分で低くしているのを、分からないふりをして)
片方じゃ満たされないから
左右に落ちる陽を
視界のどこかに入れている
布越し
だまって斜めに
みている
もう少ししたら、熱の上がる気配がして
こたえが見つかるまで
不安になって
ゆがんだ
豆球