猫の目
beebee



春が過ぎて、
夏になった。
けれども同じように、
ぼくの目蓋は痙攣する。
ひくひくと
嗤うような調子で、
ぼくの目蓋は痙攣する。
ひくひくと
ほら、
またひっつれた。
ぼくの目は猫になったような気がする。
ねぶたそうに
鼻の頭でも擦りながら、
物憂い日中を
眠って暮らせばいいのだろう。
それでも ひくひくと
ぼくの目蓋は痙攣する。
ひくひくと
ほら、
またひっつれた。


自由詩 猫の目 Copyright beebee 2008-05-13 01:44:45
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純情詩集