暗夜の道
服部 剛
遠くに浮かんだ憧れを
指を咥えて見ていても
訪れること無い幸福は
舌を出して飛んでゆく
路面に映る人影の
胸に
嵌
(
はま
)
った丸い水鏡は
誰もいない夜道を往く
独りの青い惑星
街灯に照らされ
淡く伸びる夜道の
不思議な引力
冷たい夜風に
身を屈める私を
つれてゆく
闇塗りの向こう
白い出口へ
自由詩
暗夜の道
Copyright
服部 剛
2008-05-12 21:20:47
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