かげぼうし/母
唐草フウ


(いつでも、何もないえがおでいてほしい、無条件に)


近づきすぎると見えなくなる
遠のいてゆくとさみしくなる


他に、どこも、どこにもみつからない
てさぐりで、探した宇宙の記憶
見失ったら
また探すから

あのね わたし
    わたし まっていたよ、ずっと
    かえりをまってた
    かおがみえたら、ほおっとして
    はりつめてた緊張が きのうのことみたいに
    五割がた、ふあんで
    いつも そのままいなくなるんじゃないかって
    いつも 言ってたでしょ
    絶対いなくならないからって 言う
    それがさみしくて、うれしくて



一人になってもわたし、大丈夫かなあと
時がたつたびに思う
そんなときは 摩擦もあったけど
哀しませたけど
おなじくらい 楽しかった
それ以上に うれしかった
一緒に頑張ってきたんだから、と
わたしの影は一人じゃないと
ごまかしながら、言いきかせながら生きていきます
だから心配だけど
心配しないで


この出会いは、とてもとても大きくてもどかしくてもどかしくて
    このこころは、空より大きい、言いあらわせないもの







自由詩 かげぼうし/母 Copyright 唐草フウ 2008-05-11 19:45:13
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