管理人
たもつ
敷石に降り注ぐ、柔らか
少し離れてある、生に弄ばれた
幼いミズカマキリの死
旧道を走る
路線バス、あれには乗れない
ただの声だから
管理人の男はフェンスをくぐる
その先で交差点は息をひそめ
とてもうまくは思い出せない
男は知っていたのだろうか
そこが空の裂け目だった、と
あっけなく吸い込まれ
後に残されたのは短い夏
そして微量の毒薬
自由詩
管理人
Copyright
たもつ
2008-05-11 06:25:16
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