星座をつなぐもの
しろう

すすまない
空の向こうに
つながない
星の瞬きがおりました
わたしは、
柔らかい草に寝ころんで
それを眺めつつ

星色の鈴の首輪を着けないで
どこかへ去った猫については
悔やむことはないのだ、と

すれ違う旅人ひとりひとりに
告げました

そして
猫の居場所が分からなくても
何も困ることはないのだ、と
わたしは、
わたしに諭すのでした


寂しくて

つと、
猫が零した涙の糸が
星をつないで
空をすすめてく
星座になれば

それを道標に
旅人達が
歩いていく街道を

わたしは眺めながら
遠くの猫をおもうのです


  真白いテントの奥で
  銀のアルカナは
  めくられました


わたしが起きあがれば
きっと首輪をしていない
猫が傍に寄り添うのです

そしてわたしが
星座をつないで往くのです







自由詩 星座をつなぐもの Copyright しろう 2008-05-06 15:26:09
notebook Home