洗濯棒と石
砂木

太陽があびせている熱
銀色の洗濯棒が
真直ぐに立って 受けている

沢からくる水をためた近く

水面に 銀色の棒と
棒にあたっている光が映っている

そそがれる水の力で
波がおこり
銀の棒も光も
地上に真っ直ぐに立つのに
右に左に大きく揺れる

水面に 少しでている石は
波をかぶって そこにいる
影が流れに 深くうごめく

土の上に立てられた銀の棒へ
光がとまり 蝶もとまり

水面の棒と 棒の光の揺れの下
魚が泳ぎ 石がとどまる

近くの草葉 遠い青空
そそがれる水の波に狂わせられながら
同じ時に居合わせた形を写す

魚の上 石の横

眼に受けた光は 心の中揺れる
さざ波に とまどい立ち尽くしても
太陽の糸に つかまり
山から 沢水をひき
移りゆくものを歩む













自由詩 洗濯棒と石 Copyright 砂木 2008-05-06 09:59:00
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