鼻の下を長くしている
おっさんが
ジロジロこっちを見る

私はおいしくないよと目で言う

その目をおっさんが見る

キモイと小さくもらしたら
おっさんがピクピク動いた

よく見ると酒臭い（それ見た目じゃないし）
おっさんはおっさんらくしおっさんだ

最初は自分を疑った

　　スカート短くない？
　　胸元は？
　　まさか顔！？

そしておっさんを睨む

　　顔赤いし
　　目は虚ろだし
　　ハゲ

って
あがががが
目が合ったよ
やめてくれ
キモイんだよ

「ぅぃひっ。こぉこぉせぇがぁ、こんな時間に、なにしてるっ。ぅっぷ」
おっさんが
喋った
私を舐めるように見て
喋った

何もする勇気がなく
私はうつむくけど
おっさんが視界から消えない

やだぁもうやだぁ
そうだ
古典的だけどやってみよう

あっ　後ろ！　→

おっさん
振り返る

イマダ
ダッシュ
ダダダダダッシュ

でもどっちみち
うちへ帰れば
鼻の下を長くしている
彼が
待っているんだけどね

エロオヤジ〜エロカレシ〜エロレロレ〜

そのオヤジ
彼氏のオヤジ

はぁん