[四行詩集] 死を憂う歌
電子ノ猫人

あぁ人はなぜ生き急ぎ
絶望の果てに死を見るか
現世に飽いたか後悔か
それを知るのは唯一人

電子の海のさざなみに
耳を澄ませ心委ね
瘴気を纏い没する様は
哀れというのもあまりあり

死者の向かうは天か地か
生者に答える摂理無く
見知る者の慟哭は
慙愧の念となり死者を打つ

死地を求め一人二人
連綿と続く生者の行列
せめて来世と願い
煙と共に空に消えた

テレビ付け死を憂い
論理者がまたせめぎ合う
願わくばこの死が
死者の手本とならざるように


自由詩 [四行詩集] 死を憂う歌 Copyright 電子ノ猫人 2008-04-30 23:41:39
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