餞
汐
隙だらけの牢獄で、
僕と君は、
鬼遊び、
逃げ出す役は僕なのでした、
やがて、振り返ると、
立ち入り禁止の看板に身を潜めた君は、
境界線の
白い側を餞
黒い側を赦し
として、最後の遊戯を愉しんだのでした
隙だらけの牢獄で、
僕と君は、
鬼遊び、
明日が過ぎても
明後日が過ぎても
花束を抱えた僕が、
足の遅い鬼なのでした、
自由詩
餞
Copyright
汐
2008-04-28 00:49:39