空はわたしを抱く
こゆり

見上げた空から
はらはら 葉が
ながれていた

なみだ、かと思った
それは
落ちていたのではなく
夕暮れの空
まっすぐいちれつに
ならんで昇っていた


りょうてから
ふわり、浮かんだことばは
ただまっすぐ
いちれつに
空へと昇る

ふかくふかく
碧い海に戻ろうと
流したものが
なみだ、だったとしたら
たかくたかく
金色の空に戻ろうと
離れていったものは

空は
わたしを
ことばを
抱いたまま
薄くむらさきの闇へ
溶かし込んでいく


自由詩 空はわたしを抱く Copyright こゆり 2008-04-27 11:35:10
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