ハニー、
春日

青  い       光






沸点が異常に高いキスをしたら
囀りさえも昨日のもののようになって
ぼくは、いつ救われるんだろうと
指先で境界線に触れるくらい難しいことをおもってみる



かけらを拾い上げて
地球を作り直したら
またガラス越しにでも触れられるだろうか
時間をそっとつたって戻れるのだろうか
いや、戻れやしない(――反語、こうやってわたしまだ笑える、)



切れかかった境界線は
いつの間にか点が群れをなすように連なり
着々とわたしに近づいてくる

ふれたい




ふれられたい(――希望、かなわないから流れ星のように恋しくもある)
もどりたい(――希望、それはまるで白熱灯の光の甘さ)




そっとなみだのいろを知る
淡さがわたしの気持ちを揺るがせる
そして初めての、最後の(――終焉、冷たさ以外に何を持っているのか)






きみの温度はいつだって冷たかったんだ
(――過去、境界線がやぶれる音を一度
だけ聞いた/奥底できみは今でも優しく
//笑う)





自由詩 ハニー、 Copyright 春日 2008-04-25 19:49:11
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