稜線
umineko


(光を常に浴びて変われ 
  きみという緑の輝きの)

(そのうすい葉脈のすみずみまで満たせ 
  それがたとえ何かを)


おぼろなる
季節は過ぎて

五月
つつじの赤むらさきが
緑に映えて

もう
そろそろ
答えを出す季節

そこまでが緑
そこからが、青

稜線
ふたりは別の道をゆく

遠く
見渡す山々が
空と決別するように

あいまいな昨日から
踏み出せ
振りほどけ
花の甘さ恋のあわさ
かまわず

いのち
いのちは常に自分だけの

稜線

決別せよ
季節はやがて繰り返す

きみの場所に
私は立って

境界線をナイフでえぐれ
 
 
 
 


自由詩 稜線 Copyright umineko 2008-04-20 23:08:45
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