「光砂の海」
ベンジャミン


ごらん、あれが銀河というものだ
今日みたいな湿った夜に
こんなにくっきりと見えるのは
とても珍しいことなんだよ

僕は君たちに星は動いていないと教えた
地球の自転の見かけの動きなのだと
けれど本当のところ
そうは思っていないんだ

僕は毎日、星は生きていると思っている
あたかも呼吸をするように
だってまるで同じ一日など無いじゃないか

ほら、さっきもひとすじ
この光の砂漠のような海に流れていったろ
君はちゃんと願い事を言えただろうか

大切なことは
知識を得ることも確かだけれど
成りたい自分を想像することも大切なんだ

ごらん、あれがどんな星であれ
輝いていることに違いは無い

ほら、そんな自分を
思い浮かべてみるんだよ

           


自由詩 「光砂の海」 Copyright ベンジャミン 2008-04-19 21:19:04
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