自動的な世界
ゼロスケ

君は
なんにも心配しなくていい
明日のことを考えなくていい
世界は自動的に進んでいる

ただベルトコンベアーの動き見定めて
端っこをしっかり掴んでいるだけでいい
あとは部屋の中でジっとしてても大丈夫
勝手に進んでくれる

学習机の下から二段目
学校のプリントの底の奥深くにナイフがしまってあ る忘れてる
それは君が初めて歩いた日に祖父から送られ たものだ

君は。
なんにも悩まなくていい
すべてが保障されている
たとえ隣室から悲鳴が聞こえても
変に正義感を出して部屋を飛び出さなくても よい
けっして密室から動くな危険を冒す努力を するな
世界は自動的に進んでいる

ただしベルトコンベアーは君の知らない誰か が操る。


自由詩 自動的な世界 Copyright ゼロスケ 2008-04-17 01:05:11
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