自動的な世界
ゼロスケ
君は
なんにも心配しなくていい
明日のことを考えなくていい
世界は自動的に進んでいる
ただベルトコンベアーの動き見定めて
端っこをしっかり掴んでいるだけでいい
あとは部屋の中でジっとしてても大丈夫
勝手に進んでくれる
学習机の下から二段目
学校のプリントの底の奥深くにナイフがしまってあ る忘れてる
それは君が初めて歩いた日に祖父から送られ たものだ
君は。
なんにも悩まなくていい
すべてが保障されている
たとえ隣室から悲鳴が聞こえても
変に正義感を出して部屋を飛び出さなくても よい
けっして密室から動くな危険を冒す努力を するな
世界は自動的に進んでいる
ただしベルトコンベアーは君の知らない誰か が操る。