トラウマ
つぐこ

 まぁ、画面の前のそこのあんた、僅少な時間をあたしに預けてみないか。
数ある投稿の中から、この散文をクリックしたあんたにも責任はあるんだ、ちょっとだけでいいんだ、見て欲しいとは思っていない、この文は駄文でもなんでもない、自白文という散文。


 数年前、あたしは中2で、クラスでも部活でもどこにも居場所がなかった。
わけも分からず、一年のころ仲が良かったやつからシカトされ、
(後でわかったことだが、あいつらは頭がいいから、いじめとばれないように白を切っていたわけだ、思い返してみると)
あたしは精神的に死んでいた。

そこで、あたしはネットの世界に入った。
ネットでチャットをして、妄想恋愛、ヴァーチャル恋愛というものをしてきた、
顔も分からないような相手と、毎晩チャットをして楽しかった、
そこに集まっていた仲間から、ブログというものを知ってやりはじめた。

そのブログには自然と詩を書いていた。
今考えると、短い言葉で思いを伝えるという美学が素敵だったからかもしれない、
そこではあたしの居場所があって、詩を評価してくれる人々がたくさんいた。
それだけで、十分だった。
あたしは、詩の才能があるとまで錯覚に陥っていた。
時は流れて、冬。
あたしはクラスが分散したのを見て、この出来事がトラウマになるだろうと、一生影になるだろうと思った。

その後、中3になってもそのブログで詩を書いていた。
その詩の大半が、中2とは違い、大人っぽく余裕がある詩を書いていた、
が、あたしは限界を感じた。
詩に限界とかあるのかといわれれば、不思議なものだけど、限界を感じた。
完熟トマトって、肥料をほんのわずかしか与えないからできるらしい、
中2のあたしも同じで、詩はほんの少しの希望しか与えられないから人に評価されていたんだと思った。
あたしは、今まで書いた詩を見て、恥ずかしくなり、ブログに日記を書き始めた。

で、今、あたしはまた中2と同じような状況にある。
過ちは繰り返さないと思っていたけど、なぜか仲間はずれというやつをされている、
しかも、頭がいい奴らで外面はいいからムカツク。
部活ではあたしに誰も挨拶をしない、上記に書かれた奴と同じ部活だからか、彼女は外面がいいから、男子しかいない部活でも何とかやっていけるんだろう。
なんで、またここにこんなことを書いているのか。

ここにこんなことを書くのは何日か躊躇したのは事実。
詩を書くこと=中2のあたし=逃げという方程式ができあがってしまっていたのもあるし、(この考え方できぶんを害した人は申し訳ないです)
トラウマを呼ばせたくないっていうのもある。
ここに来て見ると、詩を書く事はたのしいが、
コツコツとキーボードを打っている自分を思い出してしまって、吐き気がする。
明日、学校へ行かなければならないと思うだけで吐き気がする。

学校に行かなければいいじゃんと思う人もいると思う。
あたしは、その一握りの奴のために、学校に行かないというのは嫌だ、
そいつらのために一日を棒に振るのは嫌だからだ、
図書室にあった現代詩の詩集を何これ、と笑ったから嫌だ、
昼飯は義理と人情もわからないような奴らとは食べたくない。
一人でいるのは気にならない、
中2のとき、媚びていた自分が惨めだから。

この頃、食べたもの全て吐きたい。
拒食症のはじまりかもね、
それならそれでいいさ、
ナナナンキリコのストロベリーショートケイクスを見たからかな。

学校に行くのが嫌な理由は他にもある。
みんな今流行りの音楽や携帯小説しか見ないし聞かない、
あたしは、ブランキージェットシティとかが好きなんだ、
正直、彼女達を見下している感じがして嫌だ。

いつ拒食症になるのかな。
いっそのこと、全て吐きたい。



ここまで読んでくれた画面の前のあんた。
あんた、中々やるね、ほんのわずかな時間だったけど、ありがとう。
精神年齢がめちゃめちゃ低い文章を書いてしまった。
しくじった、しくじった。


 


散文(批評随筆小説等)  トラウマ Copyright つぐこ 2008-04-13 23:52:28
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