妻のきげん
ましろ

ベーコンチーズトーストを差し出す

どんなに慌ただしくても
両の目からの弧光
を浴びて

お腹 風船みたいだよ

やわらかいんだろうか


コーヒーを啜っては新聞をめくる
ひいでた額

背広を羽織り
飛びだしていった

かたいかもしれない


脆いにせよ
かたいにせよ

窓を横切る桜いろ 7年めの朝
冷めたコーヒーをひとくち

この人の骨は私が拾う


自由詩 妻のきげん Copyright ましろ 2008-04-09 18:50:13
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