かわりめ
ここ

おおきな鯨がうかんでいる
ぽかんと
こいのぼりの口になる
とおくの鯨ならたべられそうだ

なまぬるい風が
めんどくさそうに胸をざわつかせていく

幸せらしきものが水たまりにうかんでいる
容赦なく
ねがいの重しがふりそそぎ
のしかかられおぼれていく

わかれのときは近づいている
あたらしい恋人を迎えるために
草木たちは
さりげなく化粧直しをしている


自由詩 かわりめ Copyright ここ 2008-04-09 11:47:26
notebook Home 戻る