ゼスチャー
小川 葉

この空のどこかに
きみはいるのだから
僕は丘の上で腕を広げて
知らない鳥と
知らない言葉で語り合う

木にとまったまま
じっとして
少し考えてから
小さくはばたきして
それはゼスチャーだったから
きみとわかった

空に帰っていく後ろ姿と
少しだけ振り向いて
微笑む感じが
またきみにそっくりなのだ


自由詩 ゼスチャー Copyright 小川 葉 2008-04-06 01:35:45
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