ウルフ
西日 茜
わたしのウルフが遠吠えをしている
その青い瞳で遠く月を射ってしまえ
群青すべてはオマエのもの
気高き闇の王者よ
森の奥深く老木が生い茂る彼方から
瞬時におまえの気配を感じるとき
わたしの血がざわめく
嗚呼どうか静かにしておくれ
私は瞼を重く閉ざしていたいだけ
銀色に光る幻が私を苦しめる
いつかオマエの背中に乗って
蒼き時空を駆け抜けた
遊びつかれた果てのほこらで眠ったの
今でも覚えている
オマエの優しい眼差しを
闇のウルフお願いだ
私をそっとしておいて
自由詩
ウルフ
Copyright
西日 茜
2008-04-05 18:19:38
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